博物館での日本刀の展示の仕方
世界では日本刀のブームで、シンプルでかっこいいと人気となっています。
当時の武士達の魂とも言える日本刀は太刀と呼ばれるものもあれば、刀と呼ばれるものもあり博物館でも展示の仕方が異なります。
歴史上として太刀は平安時代の登場で馬上戦で使う為に作られたもので、長さは2尺から3尺に至ります。
一方刀は室町時代以降の登場で、地上で戦う為の刀です。
折角、博物館に日本刀鑑賞に行っても太刀なのか、刀なのか分からなければ意味がありません。
実は展示方法を変える事で誰にでもわかる様に展示しています。
実際の展示方法では、刃を下向きに展示しているのが太刀で上向に展示しているのが刀になります。
太刀は馬上戦にて、馬を操るのに邪魔にならない様に、そして馬に揺られて太刀を抜いた時に危なくない様に刃を下向きにして腰から吊るして装備していました。
当時の使用状況からもこうした展示方法となっています。
刀は、敵が現れた際には直ぐに切りつけられる様に刃を上向に鞘に収め装備していました。
当時の使い方をそのままに展示している訳です。
日本刀を錆びから守るお手入れ方法
日本刀が錆びないようにするには、古い油を拭い取り、新しい油をきちんと万遍なく塗ることです。
汚れてしまった油は出来る限り日本刀から拭き取るようにし、新しい油は薄く(油をひくという)塗ります。
錆びを防ぐ油は丁子油といい、市販されています。
この油を塗る紙は、ネルなどの柔らかな布を適当な大きさに切って使います。
手入れの順番は、目釘抜きで日本刀の目釘を最初に抜き取ります。
そして柄を外し、刀を鞘から抜き取ります。
次に「はばき」を取り除き、拭い紙を2枚用意しておいて、その1枚目で古い油や汚れを取ります。
汚れが拭いただけでは取れない場合、脱脂綿やガーゼに無水アルコールかベンジンなどを染ませて、そっと拭きましょう。
そして、もう1枚の拭い紙で同様に刀を拭きます。
油塗紙を幅3cm、長さ6cmくらいに畳んでおいて、新しい油を染ませて汚れを拭う時と同じように丁寧にゆっくりと油を塗ります。
ムラがないように1度だけでなく、2度3度と塗るようにしてください。